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古代・中世・近代などの区分。具体的にはいつの時代を指すのか

2018.6.12

古代や中世という言葉を聞くと、歴史ロマンを感じますが、そもそも各区分が示す具体的な時期はいつ頃なのでしょう?

古代・中世・近代の他に近世や現代も加えてた歴史の流れの認識を確認してみましょう。
地域や考察することがらによっても、異なる考え方も存在しているので説明する内容によって注意が必要なこともあります。

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古代・中世などの時代区分は地域や考え方でも違う

歴史学をはじめ、さまざまな分野で時代の分け方として使われる古代・中世・近代という3つの区分は、どうして使われるようになったのでしょう。

「近代」は広義では、中世以後の「近世」も含まれています。

さらに絞り込むと、19世紀以後の世界史を指すことも多くあります。

ただ西洋と東洋を語る場合、この古代・中世・近代という枠組みには違いも生じます。

15世紀末のイタリアでは、ルネサンス文化が花開き、クザヌスやヴァラ、マキャヴェリといった人文学者たちが提唱した「ルネサンス史観」という考え方のもと、それ以前の中世時代は「死の時代」であると蔑みました。

長く荒廃したヨーロッパの文化と対比して、栄華を誇った古代ギリシア・ローマの時代を「生の時代」と呼んだのです。

古代は「光の時代」であり、ルネサンス期以前の中世は「死の時代」。

光を取り戻すために中世の死の時代から蘇るのが「再生の時代」であるルネサンス時代だと考えたのです。

古代、中世、近代と三つに区分するのは「三分法」

歴史について、その特徴に応じて一定の期間に分割することを時代区分といいます。

ルネサンス以後、広く使われてきたのが古代・中世・近代という三分法。

近年は、この前後に「原始」と「現代」を追加して五分法が使われる機会が増えいます。

日本の場合は、これに近世を加え、「原始、古代、中世、近世、近代、現代」の六分法がよく使われるようです。

ちなみに、ヨーロッパで三分法が使われるようになった14~16世紀、日本では室町(足利)、安土桃山(織田、豊臣)時代にあたります。

マルクスとエンゲルスは、ヨーロッパの社会をその生産様式から区分しました。

  • 原始共産制(原始)
  • 奴隷制(古代)
  • 封建制(中世)
  • 資本制(近代)

日本の古代や中世の区分にあたるのは、いつの時代のこと?

「古代」という区分は、何を基準とするかでも変わってきます。

たとえば、政治体制や社会体制。文化。生産形態などです。

そして、世界史、東洋史、そして日本史における定義も変わってきます。

日本史における時代区分について、日本を代表する辞書の1つでもある広辞苑は、次のように説明しています。

【古代】
一般に奈良・平安時代を指し、大和朝廷時代(原始古代)を含める。

中世】
一般に12世紀末鎌倉幕府の成立から17世紀初め江戸幕府の確立まで。

【近世】
日本史では封建制後期にあたる江戸時代(安土桃山時代を含む場合もある)を指す。

【近代】
明治維新以後、太平洋戦争の終結までとするのが一般的。

また、よく使われてきた三分法で日本史を分けた場合、いつまでが「古代」に該当するかについては諸説あり、主なものとしては次の3つが上げらます。

  • 平安遷都より前の時代を古代とする
  • 院政が始まる前の時代古代とする
  • 鎌倉幕府以前、平安時代のすべても含め古代とする

ちなみに教科書や資料集といったものでは、鎌倉幕府より前を古代に含めたかたちにしています。

歴史小説でもお馴染み、中国の古代や中世といえばこの時代!

歴史小説で日本人になじみのある中国の歴史では、三分法の当てはめ方にもさまざまな説があります。

代表的な説としては、次のような3つの説が唱えられています。

【1】上古~戦国末までは古代。秦・漢~明末までが中世。そして清初から現代までを近世とする。

これは、中世をとても長期に設定している特長があります。

【2】上古~後漢末までを古代。後漢末~五代までが中世。宋代以降を近世とする。(内藤湖南氏が提唱したもの)

【3】上古か~唐末までが古代。宋代~明代末までを中世。明末~現代までを近世とする。(唯物史観論者たちによるもの)

唯物史観によると、時代区分のこんきょは社会構造に基づくものとします。

この場合、古代は「奴隷制度」、中世は「農奴制度」、近世は「自由労働制度」であるとしています。

ちなみにに中国では、上古~春秋時代までを古代として、戦国時代から中世に入るとしています。

世界における中世以後の歴史の流れ

ヨーロッパ史で中世の始まりとして、コンスタンティヌス帝のミラノ勅令(313年)であり、古代の終わりはビザンツ帝国でヘラクレイオス朝が成立したとき(610年)という考えがあります。

中世が終わり、近世が始まるのはコンスタンティノープルが陥落した1453年。

中世から近世への移り変わりの中で、中世が完全に終焉するのはスペインのフェリペ2世の即位(1556年)。

その後、「近世の終わり」は1776年のアメリカ合衆国の独立で始まり、完全に近世が終わるのは1871年のドイツ帝国の成立でしょうか。

そして、日本人にとっても忘れ得ない第一次世界大戦終結(1918年)が現代の始まりを告げ、第二次世界大戦の終結(1945年)に近代が終結するのです。

ちなみに、日本での中世は645年の大化の改新に始まり、平安遷都(794年)によって古代が終了するとの考え方があります。

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